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指紋鑑定は拒否できる?個人情報とその取り扱い

警察の捜査などで利用される指紋鑑定ですが、一般の人であれば、犯罪などを起こさない限り、指紋採取されることはほとんどありません。最近では民間の指紋鑑定業者も増加しており、個人特定のために指紋採取することもあります。
しかし、指紋には沢山の個人情報が含まれているため、不用意に指紋採取をしてしまうことは、情報漏洩の可能性を高めてしまうことになりかねません。
そこで、今回の記事では、「指紋鑑定を拒否できるのか」解説していきたいと思います。

指紋鑑定に強制力はあるのか?

指紋鑑定と言えば警察でお馴染みの捜査方法で、強制力のあるものだと感じてしまいがちですが、実は指紋鑑定自体に強制力はありません。それどころか、指紋には個人情報が含まれているため、強制的に指紋鑑定を行うとプライバシーの侵害に該当してしまう場合もあるのです。

憲法第13条

憲法第13条には「すべて国民は個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法そのほかの国政の上で、最大の尊重を必要とする」とあります。
これは、指紋鑑定に関しても「個人の自由」として尊重されていることを意味しており、強制的に受ける必要がないことを示しています。犯罪などの罪を犯していないにも関わらず、警察や民間の鑑定業者から無理矢理指紋採取されることは「プライバシーの侵害」に当たる可能性もあるのです。
平成7年には最高裁で「何人もみだりに指紋押捺を強制されない権利」として、判決も下されています。

強制指紋採取の場合もある

憲法第13条で示している通り、指紋鑑定についても「個人の自由」として保障されていますが、外国人入国時の手続きとして、強制的に指紋を採取される「指紋押捺制度」が存在します。
この制度は、外国人登録法第14条、第18条1項8号に記載されている制度で、この制度に従わずに、入国してしまうと罰則されるようになっています。裁判所では外国人に対しても「我が国に在留する外国人にも等しく及ぶ権利である」としていましたが、憲法の「公共の福祉に反しない」という点で、問題点が浮き彫りになったため、結果的に外国人入国のためには指紋押捺制度が必要であり、合法であるという判決が出ました。
この制度は平成12年に一度廃止されていますが、その後、相次ぐテロ事件などの問題により、出入国管理及び難民認定法が改正され、外国人が日本に入国するためには、指紋と顔写真の提供が必要になりました。

民間の指紋鑑定業者

民間の場合であれば、法的拘束力が無く、憲法による個人の自由も尊重されているため、指紋鑑定を受ける必要性はありません。また、無断で鑑定されてしまった場合には「プライバシーの侵害である」として、依頼主と指紋鑑定業者を訴えることも出来ます。
指紋は個人情報であり、重要なプライバシーであるということを理解しておきましょう。

指紋鑑定を拒否できないケース

憲法によって保障されているため、指紋採取を拒否することは可能ですが、「強制的に指紋採取を受けなければいけない」ケースも存在します。

身体検査令状が発行されている

身体検査令状とは、警察の捜査において「容疑者の疑いがある人物」または「容疑者」の身体から証拠品を採取する際に発行する特別令状のことで、警察の逮捕状に近いものとも言えます。
警察の捜査には任意と強制の二つの操作方法が存在しており、強制で捜査を行うためには裁判所からの令状が必要となり、憲法第33条、35条に定められています。

被疑者として身柄拘束中

刑事訴訟法第218条第2項によると、逮捕や留置によって「身柄拘束している被疑者」については、令状なしで指紋採取を行うことが可能になっています。この規定によって、憲法による保障は適応外となり、身柄拘束されている被疑者の場合は指紋採取を拒否することができません。

強制力のある指紋採取を拒否すると?

前述した通り、指紋採取には強制力のある場合も存在します。こうしたケースでも指紋採取を拒否し続けると新たな罰則を課せられる可能性があります。罰則は刑事訴訟第138条により、10万円以下の罰金、または拘留(最大30日)となっています。
しかし、冤罪などの理由で被疑者となってしまった場合、「その程度の罰則で済むならば指紋採取よりもマシだ!」と考える人も少なくありません。そこで、刑事訴訟第139条により、必要最小限の方法を行使することで、被疑者の意思に関わらず、指紋採取が行えるようになっています。
こうした背景から、拘束されてしまった場合は、ほぼ強制的に指紋採取されると覚えておきましょう。

指紋を悪用する指紋鑑定業者

現在、スマートフォンをはじめとする、様々なロックやパスワードとして利用される指紋認証ですが、こうした指紋を悪用するために、わざと指紋鑑定をする業者や、デタラメな鑑定で法外な鑑定料を請求する悪徳な鑑定業者が増えています。

素人鑑定業者の増加

指紋鑑定士の多くは、警察や科捜研で経験を積んできた方々です。その実力は確かなもので、非常に精度の高い鑑定結果を提供してくれることでしょう。しかし、指紋鑑定士には国家資格が存在しないため、素人が指紋鑑定士として活動している鑑定業者も増えているのです。
そういった鑑定業者は、元々鑑定費用を騙し取ることを目的にしており、まともな鑑定結果を出すつもりはないため、依頼した時点で詐欺被害に遭ってしまっていると言えます。指紋鑑定士の選定には注意するようにしてください。

警察を装う偽装集団も

新たな詐欺の手口として出現しているのが、警察官を装って指紋採取を行っている業者です。彼らの目的は指紋から、偽造証明書や、カード偽造などの作成を目的としており、海外を中心に活動しているところもあります。警察で指紋採取を行う場合には、「身体検査令状か、身柄を拘束されている」必要があるため、その場で指紋採取を要求する警察官は存在しません。少しでも怪しい点を感じたら、最寄りの警察署に連絡をとって確認してください。

まとめ

今回の記事では「指紋鑑定を拒否について」詳しく解説させて頂きました。基本的に指紋鑑定を拒否できないケースは令状が発行されている、身柄が拘束されているなどの「容疑者として疑われている時」です。それ以外の場合では拒否できないということは殆ど無いでしょう。「指紋鑑定されたく無い!」と考えている方は、くれぐれも犯罪を犯さないようにしてください。

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